SSブログ

助成金と自治会の関係について [6-雑感・いろいろ]

先日、地域の「見守りネットワーク会議」なるものへ、町内の組長という立場で参加しました。

自治会の「福祉推進委員」のかたから、今年度の取り組みの説明を受け、計画と予算について意見を述べるために召集されたのです。
「見守りネットワーク」は、地域の独居の高齢者や障がい者の方が孤立しないよう、地域で見守り、時には助け合いつながりを深めることが趣旨だと思うのですが、当該の福祉推進委員の方は、「社協から補助金が出るので、今年も昨年同様に取り組みましょう。自治会も、社協へは5万円の募金を出しているし、貰わない手はない。」との発言で始まりました。

私も曲りなりに、今は、障がい者支援センターに席を置き、この助成金の仕組みや目的について理解はしていますが、地域の自治会では、そういう助成金の趣旨がほとんど伝わらず、お金がもらえるのならやらない手はないというかなり寂しい活動になっているようです。

更に、「この取り組みは、助成金交付にある条件を満たす必要があり、サロンとカフェの回数の人数を何としても達成できるよう、自治会の役員の方にも参加してもらいたい」とも・・。

いやいや、これは、地域の中で孤立化しがちな独居の高齢者や障がい者が、地域の方達の見守りの絆を深めるためのものなのだから、日常的に活発に活動している人が集まるんじゃなくて、高齢独居の方や障害のある方をまず訪問して、カフェやサロンに誘っていく活動から取り組むべきなんじゃないのか?

実のところ、私の町内では、そういう方々は、自治会に入っておられず、回覧板は回らないので、サロンやカフェがあったとしても、知らないので参加されない構造になっています。

何のための助成金なのか、自治会役員の自己満足のためにやるような活動に助成するのはどうかやめてもらいたい。そのために、助け合い募金が使われているのは嘆かわしい限りです。

助成する団体も、もう少し、活動の組み立て方とか、目標設定とか、進め方とかのプロセスをしっかり見極めるべきなのではないでしょうか。

哀しい事に、こういう薄っぺらい活動の在り方を、理屈で指摘すると、自治会では「浮いた存在」になってしまいますし、議論とはならず、変人扱いされてしまいます。

今回は、じっと黙って時間が過ぎるのを待つ事にしました。

家に戻って、冷静に考えてみると、こうした中身のない名前だけの活動でも、おそらく、福祉計画とかでは、市内に〇〇箇所のサロン活動やカフェが開かれ、住民の見守り活動は進んでいる等と評価されてしまうのでしょう。

そんな事ならば、もっと、自由な発想で、絆を強めようと頑張っている若者たちや小さな集団への助成を広げるよう、社協辺りも動いてもらいたいものです。既得権益の様に自治会行事としているようなところは排除して、もっと有効に使われるようにならないものでしょうか?


詳しくはこちらをご覧ください。[→]https://www.takashima-shakyo.or.jp/mimamori/pdf/episod.pdf


ちなみに、この見守りネットワークの対象者となるのは、独居や夫婦だけの高齢者世帯が中心に据えられているらしいのですが、推進している自治会の役員自身が、すでに後期高齢者が大半という状況になっているので、まあ、それはそれでよい事なのかもしれませんが・・・。

ただ、それは自治会の見守りネットワークではなく、当事者による自助活動の範疇ではないでしょうか。


こんな批判的な事をアップすると、あちこちから叩かれるかもしれませんが・・でも、そういう根本的なところから正していかないと、この町は良くなっていかないように思えてならないのです。

nice!(0)  コメント(2) 

nice! 0

コメント 2

りんもん

こんにちは。
こちらの自治会には民生委員さんや福祉員も毎回出席され会話しています。サロンやカフェは自治会が自治会費で運営し、自治会員が参加します。
助成金は、自治会内でも討議され、生活に必要なものを民生委員目線で会員、非会員関係なく配布しています。僕が役員の時にはそうでした。ただし、年度によっては異なる運営になっているかもしれません。地区によっても考え方が異なるのですね。
by りんもん (2022-06-14 12:43) 

白井貞信

地区によって考え方が異なるのは大いに結構なことだと思います。住民はそれぞれ違うわけですし、地区の歴史や特性があってしかるべきでしょう。もっと独創的な活動が生まれていても良いわけですが、残念ながら、そんなふうにはいかない。水が低い方に流れるのと同じで、前例があれば模倣的に踏襲され、本来の目的や役割が失われていても維持しようとする。そこには、何か、町内の役を受けた人の資質が大きく反映してしまう。残念ながら、私の地区はそういう人が多くを占めているようです。また、サロン活動だけで言えば、そもそも仕掛けた方々(行政や社協だと思うのですが)が、この活動を通じて、地域住民の中に醸成されるべき「たすけあい」や協働という意識にあまりに無頓着になっていないかと感じるのです。取り組んでいる地区の数とか人数とかばかりに目を奪われて、次の世代へ受け継がれるような内実についてもっともっと関心を持ち、時には、教育的な取り組みを進めるべきではないかと思う次第です。
by 白井貞信 (2022-06-20 20:39) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント