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9:是正改善報告の確認(20180329) [2-内部監査実施指針]

「是正改善要求書」を発行すると、一定期間を置いて「是正改善計画報告書」の提出を受けます。

監査指摘に関して、監査対象からの是正・改善の報告を受け、内容を確認することになります。
報告内容に関して、是正措置の実施が確認できるか、再発防止策が有効かの視点で吟味します。その際、監査対象が、指摘事項を真摯に受け止めているかがカギになります。回答があまりにも不充分であれば再度要請する事はあるでしょうが、完了への責任は持たない事が肝要です。これは、前の項目世哲明した通りです。

〇回答内容の吟味に関して
・指摘事項の評価区分のうち、不適合(軽微・重大)については、じっくり検証します。不適合事項は、すでにリスクが顕在化した状態ですから放置すれば、深刻な事態を招くことになります。まずは、是正(正しい状態に戻す事)が確実に行われたか。そして、再発防止策として有効となっているかを検討します。特に、法令違反に関する指摘事項は、速やかな是正が必要ですし、法令基準に沿っているかを検証することになります。
・観察事項(過去の事故やミス・経過観察が必要な事項)については、再発防止策の強化が有効かを検証します。また、同事象に関する監視(モニタリング)体制が強化できているかも重要なポイントになります。
・改善提案は、次年度の課題となるケースが多く、是正改善報告では確認しきれないのが実態と考えています。

ワンポイントアドバイス
是正改善報告書には、「監査対象部署からの監査評価(自由記入欄)」を設けました。いわゆる内部監査の査定です。はじめは、いくつかの評価ポイントへアンケートのような表でしたが、味気ない評価でしたので、敢えて自由記入欄にしました。
最初は、不平・不満・クレームが大量に記入されてくるのではないかと不安でしたが、概ね高評価でした。特に、新任管理者からは「自らのマネジメント力量の不足を確認でき、課題も整理でき良かった」とか「問題点に対して判り易い改善策・再発防止策を提案いただき、具体的な改善につなげることができた」などと喜びの声も出されていました。最も特徴的だったのは、福祉事業部門の監査後の評価でした。福祉事業所の管理者は、マネジメント教育が不十分な傾向にあり、監査で初めて内部規程やルールを知ったという人も多く、監査評価のほとんどが「勉強になった」との回答でした。
この「監査対象からの監査評価」は、監査品質プログラムにおける品質評価の客観的評価情報として活用できます。



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