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6:実地監査(往査)(20180319) [2-内部監査実施指針]

いよいよ、監査対象へ出向いて監査を行います。

少し、整理しておきますと、以下のプロセスを終えました。
①監査方針・監査計画の策定と承認
②個別監査計画の策定
③予備調査
④監査前準備(ワークシート作成)
⑤監査通知

いずれも、ほぼデスクワークです。代表理事や部門統括責任者との調整や、イントラネットを使ったデータ収集、管理部門へのデータ要請など、細かい作業は多くなりますが、しっかりと進める事ですね。

さて、いよいよ実地監査に向かいます。非常に緊張するところですが、予備調査で得た情報がしっかりワークシートの反映できていれば、大丈夫です。

実地監査は、監査対象によって違いはありますが、標準的には以下の工程が想定されます。

①オープニング
 ・監査の目的やスケジュールを監査対応者と確認します。
 ・事前に要請してあった帳票類の準備や、現場の視察の案内役なども確認します。

②現場視察
・宅配事業のセンターや店舗、福祉事業所(通所など)では、施設や設備の管理状態、計測機器の運用状況などを確認します。また、作業の様子も視察します。

③帳票点検
・業務に関する様々な帳票の点検を行います。

④ヒアリング
・ワークシートをもとに、監査対象部署の責任者(監査対応者)へのヒアリングです。
・現場視察や帳票点検の結果も提示しながら進めます。

⑤クロージング
・監査の結果を取りまとめて、監査対応者へ報告します。
・監査の結果、問題がある所は指摘事項として、是正や改善の提案を行います。
・複数の監査員で実施した場合は、クロージング前に、監査員の協議時間を持つことが必要です。

私のところでは、事業毎で少し進め方が違います。
宅配事業センターは、午前中に現場視察や帳票点検を行い、午後にヒアリングとクロージングを行うスケジュールでした。ヒアリングは、3時間の設定です。1つのセンターでほぼ1日の監査でスケジュールを組んでいました。

店舗も、午前中に、売り場やバックヤード・加工場などの視察や帳票点検を行い、午後に店長ヒアリングとクロージングを組みました。ヒアリングは3時間です。

福祉事業は少し複雑です。通所事業で30分程度の施設点検を入れますが、帳票類はヒアリングの中で随時行う方法にしました。そして、通所介護・訪問介護・居宅介護支援などの事業区分管理者をヒアリング対象として、概ね120分を設定していました。これには理由があって、それぞれ事業区分ごとで、介護保険制度に基づく運用基準・ルールがあり、センシティブな個人情報も扱うため、できるだけ、集中して短時間で行うことが求められるからです。福祉事業に関する監査については別に処で詳細に述べたいと思います。

実地監査はだいたいこういう工程で進めますが、私が最も重要だと考えていたのは、監査対象からの協力をしっかり取り付ける事でした。
「何のための」「誰のための」監査なのかをしっかりとアピールすることです。

このブログの2番目の記事にも書きましたが、内部監査の役割をどのように考えているかが重要です。それは、内部監査基準に定められた「内部監査の本質」や「役割」だけでは理解できないと思います。特に、生活協同組合という組織における内部監査の果たすべき役割という視点からも重要な事です。

その点について、次の記事で述べたいと思います。

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