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内部監査フレームの構築(20180402) [1-内部監査]

「事業所・部署単位の業務監査」だけでは、組織の持つ構造的な問題や欠陥は発見できません。
また、問題の真因追求や根本解決も進みません。したがって、監査領域を絞り組織横断的な「テーマ監査」や、システム構造の適合性や妥当性を評価する「システム監査」等、多様かつ重層的な監査の実施は必須です。
しかし、監査資源には限界があります。そこで、監査リスクを低減し、実効性を確保するために、組織・事業構造・構成にあわせ、多様な監査手法を用いて、重層的・体系的に監査を展開する「監査フレーム」が必要と考えます。

そのフレームには、監査と結果の循環(PDCA)やレポーティングラインが含まれている事が望ましい。
代表的な監査としては、以下のような分類が想定される。

①業務監査
年次計画に基づき、マネジメント単位(部署・事業所・部門)に赴き、包括的視点を持って行う監査。最も基本的な監査。
ガイドラインにおける「監査標準工程」はこれを想定している。
配送センター・店舗・福祉事業所監査等が該当する。

②テーマ監査
年次計画に基づき、マネジメント領域の中で、限定的なテーマに絞って、組織横断的に実施する監査。
リスク・マネジメントを通じ設定された「重点リスク」への対応状況の監査や、発生から完了までのプロセスを追って問題点を発見する監査等が想定される。

③システム監査
内部統制システム・予算管理システム・安全衛生管理システム等といった、「システム・構造」に焦点を当てた監査。
PDCA サイクルや「報連相」「問題発生時の是正や再発防止」等の仕組みが有効かを監査。

④特別監査(特命監査)
代表理事による特命や、重大事故や不正が発生した場合等、臨時に実施する監査。

※ 上記以外にも、各生協の実情に合わせて、新たな監査手法を創出されることを期待したい。

◇内部統制やマネジメントシステムと合致した内部監査フレームの構築
経営に資する監査を実現するには、内部統制システムやマネジメントシステムの有効性評価が欠かせません。そのためには、システム全体を俯瞰し綻びがないか不備はないかを検証する監査が必要となります。しかし、システム全体を監査することは容易なことではありません。そのために、個別の監査(部署監査や部門監査・テーマ監査等)を、内部統制やマネジメントシステムの構造に当てはめ、システム全体を俯瞰できる結果を得られるような監査フレームを構築する事が肝要なのです。

◇監査フレーム例
真ん中に、組織(内部統制)を置き、計画に基づき、各種の内部監査により監査を実施、結果はそれぞれ報告書となり、最終的に代表理事への報告となり、そこから示唆・次年度監査計画へ繋がる、PDCAサイクルが繋がってくる。
図1.png
イメージは、健康診断のレントゲン写真。真ん中に体があり、検査する部位や方法を定めで、レントゲン写真として結果が出る。それをまとめて、診断結果となる。

内部監査は組織の健康診断であり、病気の部位や循環不全などを発見し、治療方法を提示するというイメージを浮かべていました。
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